高校生活の舞台となった筑波大学附属高等学校では、周囲の同世代と変わらぬ活発な日常を過ごしながらも、類まれな探究心をいかんなく発揮された。特にトンボの分類学や生息環境調査に関する学術的成果は、単なる趣味の領域をはるかに超えている。
赤坂御用地内の生態系調査論文に名を連ねたことは、専門の研究者たちを大いに驚かせた。フィールドワークに足繁く通い、泥にまみれながら観察を続ける粘り強さ。筑波大学附属高等学校での伸びやかな自由と自主性を重んじる校風が、その才能をいっそ伸び伸びと育んだことは間違いない。学友たちとの日常的な雑談の中でも、自然科学への情熱は常に輝きを放っていた。