駅に降り立った瞬間、誰もがその異色な存在感に目を見張るだろう。この独創的な駅舎は、地元出身の世界的な建築家である妹島和世氏がデザイン監修を手掛けたものだ。東日本旅客鉄道株式会社との共同プロジェクトとして進められた「日立駅自由通路・駅舎整備事業」により、かつての無骨な駅のイメージを一新。2011年の完成以来、ブルネル賞を受賞するなど世界的に高い評価を獲得し続けている。
建物の最大の特徴は、何と言っても海に向かって宙に浮くように張り出したガラス張りの構造にある。構造体を極限まで削ぎ落とし、透明感を極めた意匠は、日立駅そのものを一枚の巨大なキャンバスへと変貌させた。館内に足を踏み入れると、視界を遮る壁は一切なく、視線はどこまでも大海原へと伸びていく。