バスケットボールという競技が持つスピード感と躍動感を、アニメーションとしてどう表現するか。アニメ製作を手掛けた東映アニメーションと原作者の井上雄彦は、映像だけでなく音響にも並々ならぬ執念を注いだ。
コート上で響くシューズの摩擦音、ボールがリングを揺らす音、そして観客の歓声。これら環境音と主題歌の融合が、作品のリアリティを極限まで高めている。映画『THE FIRST SLAM DUNK』において、井上雄彦監督自らが音楽の細部にまでディレクションを行い、場面ごとの感情曲線を完璧にコントロールした背景には、長年にわたる音への強いこだわりが存在していた。