「駆け落ち」という言葉の語源を紐解くと、もともとは江戸時代に使われていた「欠落(かけおち)」という治安用語に行き着きます。当時は身分制度や重税、借金などから逃れるために、農民や町人が無断で住居を捨てる違法行為を指していました。これが次第に「許されない身分違いの恋」に悩む男女の逃避行を指す言葉へと変化していった経緯があります。
現代における一般的な意味合いとしては、「家族や周囲からの反対・障害を避けるため、男女が秘密裏に住居を離れ、同棲や結婚生活を始めること」と定義されます。単身で姿を消す「蒸発」や「家出」とは異なり、必ず「男女二人の合意による逃避」という関係性が介在する点が大きな特徴です。
昭和から平成初期まではどこか悲恋やロマンの文脈で語られることもありましたが、時代が下るにつれてそのニュアンスは大きく変化しました。自立した大人が正規の手続きを踏まずに関係者を裏切って姿を消す行為として、社会的な批判の対象となるケースが主流を占めています。