センセーショナルに報じられるラッパーの逮捕劇ですが、その容疑の圧倒的多数を占めているのが大麻取締法違反(所持・譲受)や麻薬特例法違反などの薬物事件です。海外のヒップホップカルチャーにおいて大麻がライフスタイルや表現の一部として根付いている背景があり、これに強く影響を受けた一部のアーティストが国内の法規制とのギャップを軽視してしまう構造が存在します。
「ストリートのリアルを歌う」「悪名もプロモーションに変える」といった独自の美学が、結果として遵法意識の希薄化を招くケースも少なくありません。しかし、日本の法執行機関による取り締まりは年々厳格化しており、厚生労働省麻薬取締部(通称:マトリ)や警視庁組織犯罪対策部などは、アーティストの交友関係やSNS上の言動を長期にわたって内偵捜査しています。突発的な職務質問だけでなく、綿密な内偵の末に家宅捜索が入るパターンが定番化しているのが実情です。