せっかく発した声が相手まで届かない原因を探ると、身体の使い方における3つの大きな阻害要因が浮かび上がってくる。
第一の要因は「浅い呼気圧」だ。呼気が弱ければ声帯の振動数が安定せず、音波に十分なエネルギーを乗せることができない。第二に「喉頭の位置と咽頭腔の閉塞」がある。緊張やストレスで首周りの筋肉が収縮すると、音を増幅させる空間である「共鳴腔」が押しつぶされ、音がこもってしまう。そして第三が「構音器官の運動不足」だ。唇や舌の動きが緩慢だと、吐き出された呼気が明瞭な言葉に変換されず、母音や子音の輪郭がボやけてしまうのだ。