だが、現実はそう甘くはない。法的な観点から見ると、日本の民法は「夫婦の同居・協力・扶助の義務」を定めており、あまりにも実態とかけ離れた契約(例えば、一切の協力を拒絶するような内容)は、公序良俗に反するとして裁判で無効とされるリスクがある。
それだけではない。感情の変化という人間ならではの不確定要素も無視できない。最初はビジネスライクに割り切っていたつもりでも、どちらか一方に恋愛感情が芽生えてしまった場合、契約のパワーバランスは一気に崩壊する。契約書に「恋愛禁止」と書いてあったとしても、人の心を法律で縛ることは不可能なのだ。