本作を不朽の名作たらしめている最大の要因は、キャスト陣の圧倒的な演技力にある。特に、祖母役を演じた故・佐々木すみ江の怪演は凄まじいの一言に尽きる。老衰しきった弱々しい姿から一転、孫の体を奪った後に見せる、若さに狂喜乱舞する邪悪な眼差し。そのギャップは、観る者の心にトラウマ級のインパクトを植え付けた。また、中身がおばあちゃんになってしまった孫の戸惑いと絶望を演じきった若手女優の演技も、作品のリアリティを極限まで高めている。
言葉遣いや仕草の端々に滲み出る「老人」としての違和感。それが徐々に「悪意」へと変貌していくプロセスは、映像表現として完璧と言わざるを得ない。CGや派手なエフェクトに頼ることなく、役者の表情と間(ま)だけでここまで純度の高い恐怖を作り出せることを、本作は証明している。