ドラマ『グランメゾン東京』が社会現象となり、料理人の情熱や厨房の緊張感に光が当たって以来、ガストロノミーの世界では「物語性」と「ライブ感」がより一層重視されるようになった。その波はトラディショナルな鉄板焼き料理の世界にもダイレクトに波及している。クラシックなフレンチのソース技法を取り入れ、目の前でフランベした焦がしバターや赤ワインソースを絡める新しいスタイルの鉄板割烹が次々と誕生した。
伝統的な和の焼き技と、華やかな洋のプレゼンテーションが融合したその皿は、もはや一つのアートピースだ。カウンター越しにシェフの所作を一挙手一投足追いながら、出来立ての瞬間に口へと運ぶ。これこそが、映画やドラマのワンシーンに入り込んだかのような没入感を生み出している。