平成に入ると、音楽消費の主役はCDメガヒット時代へと急旋回する。2000年代初頭、その中心で圧倒的なカリスマ性を放ち、3年連続大賞受賞という前人未到の偉業を達成したのが浜崎あゆみだ。若者の価値観や孤独を鋭く掬い取った歌詞、洗練されたビジュアルプロデュースは、若者文化そのものを牽引した。彼女の受賞劇は、音楽が個人の生き方やファッションと不可分に結びついた瞬間を象徴していた。
そして時代は令和へと引き継がれ、バンドシーンから新たな怪物が現れる。Mrs. GREEN APPLEの登場である。彼らは巧みなメロディセンスと現代社会の生きづらさに寄り添うメッセージ性で、ストリーミング時代の音楽シーンを完璧に掌握した。平成の歌姫が築いた金字塔と、令和のバンドが切り開く新たな地平。時代を超えて連覇を成し遂げるアーティストたちの根底には、リスナーの心理を鷲掴みにする圧倒的な楽曲表現力が共通している。