結婚後の仁科亜季子さんは芸能活動を休止し、梨園や映画界のしきたりが色濃く残る松方家を支える良妻賢母として奔走しました。1991年に仁科さんが子宮頸がんを患った際には、松方さんが献身的に看病し「おしどり夫婦」として世間の称賛を浴びた時期もあります。
しかし、平穏な日々は長くは続きませんでした。最大の離婚理由は、松方さんの絶えることのない女性問題と隠し子騒動です。
1998年、松方さんと女優・千葉マリアさんとの間に当時十代の隠し子がいたことが発覚。さらに、京都の高級料亭の元女将(後に松方さんの晩年を支えた事実婚相手・山本万里子さん)との愛人関係が明るみに出ました。度重なる不貞行為と裏切りに対し、長年耐え忍んできた仁科さんの我慢は限界に達し、別居から離婚調停へと発展します。
ワイドショーを連日ジャックした離婚会見と泥沼劇の末、1998年12月に正式離婚が成立。離婚に伴い、世間を驚かせたのが数十億円規模とも噂された慰謝料と財産分与でした。
実際には、松方さんが抱えていた莫大な事業負債や東京都内の豪邸の売却益、養育費などが複雑に絡み合い、単純な現金一括払いではありませんでしたが、芸能史に残る巨額の離婚劇として記憶されることになりました。