レプロエンタテインメントの歴史は、輝かしいヒット創出の一方で、看板タレントの契約をめぐる深刻な摩擦の歴史でもありました。特にのん(能年玲奈)がNHK連続テレビ小説『あまちゃん』で国民的人気を得た直後の独立トラブルや、清水富美加(現・千眼美子)の電撃的な出家・移籍劇は、芸能界全体の専属マネジメント契約のあり方に一石を投じる事態となりました。
当時の報道や関係者の証言によると、月給制と歩合制のバランス、過密スケジュールに対するケア、タレント本人の意向と事務所のブランディング方針の乖離が摩擦の根底にありました。この問題は2019年に公正取引委員会が芸能事務所とタレントの関係について独占禁止法上の見解を示す契機となり、業界全体の契約形態の見直しを加速させました。
その転換点を象徴するのが、長年トップ女優として君臨した新垣結衣の契約形態の変更です。彼女は完全な決別ではなく、ファンクラブ運営などの一部業務をレプロに残しつつ、自身のペースで活動できる「一部業務提携(エージェント的関係)」へと移行しました。これにより、双方が良好な関係を保ちながら活動を継続する新たなモデルケースが確立されたのです。