日本大学芸術学部は、写真、映画、美術、音楽、文芸、演劇、放送、デザインの全8学科を擁する日本有数の総合芸術教育機関です。かつて日芸生は、1・2年次を自然豊かな埼玉県所沢キャンパスで過ごし、3・4年次になると練馬区の江古田キャンパスへ移る「スプリットキャンパス制」を長年経験してきました。
しかし、大学当局が断行した江古田校舎の段階的な建て替え再開発プロジェクトを経て、2019年4月に全学年が江古田キャンパスへ完全集約されました。2026年を迎えた現在、この統合がもたらした教育的・創作的シナジーは確固たる成果として結実しています。
全学年統合に踏み切った最大の理由は、学科間・学年間の分断解消にあります。芸術表現の現場では、映画学科の映像に音楽学科が劇伴をつけ、演劇学科の役者が出演し、美術・デザイン学科が美術セットや宣伝美術を担当するといった領域横断的な共同制作が不可欠です。所沢と江古田に分かれていた時代は、学年をまたぐプロジェクトや先輩後輩の技術継承に物理的なタイムラグが生じていました。全学年が江古田に集結したことで、1年生の段階から上級生のハイレベルな制作現場に飛び込める環境が日常化しました。
さらに、池袋駅から電車で約7分という都心近接エリアに拠点を一本化したことで、現役で活躍する映画監督や演出家、プロデューサーといった第一線の特別講師が講義や実習に登壇しやすくなり、業界とのダイレクトな接点が一層強固になっています。