代表戦の中継が地上波から姿を消すたび、X(旧Twitter)などのSNS上では「公共の財産である代表戦を有料化するな」「子供たちが夢を見られなくなる」といったファンの怒りの声がトレンド入りし、激しい炎上へと発展してきました。しかし、この現象の裏には感情論だけでは解決できない冷徹な経済構造が存在します。
最大の要因は、アジアサッカー連盟(AFC)や国際統括団体が推進するグローバル放映権の一括パッケージ化と価格高騰です。中東や欧米の投資ファンド、巨大メディアコングロマリットが放映権ビジネスに参入した結果、数年スパンで権利料が数倍から十数倍に跳ね上がりました。関係者の証言によると、アジア最終予選のアウェー戦を含めた複数年パッケージの放映権料は数百億円規模に達しており、国内のテレビ広告収入が長期低迷する民放キー局が単独でペイすることは完全に不可能な水準です。
「テレビ局が買わないのではなく、物理的に買える金額ではなくなった」というのが業界の偽らざる実情であり、巨額の資本を投下してサブスクリプション会員の獲得を狙う動画配信プラットフォームのみが交渉のテーブルに残る結果となりました。