大舞台で幾度となく立ちはだかってきた北欧の壁。多くのファンが息をのんだ一戦において、なでしこジャパンのスウェーデン戦における敗因を戦術的に紐解くと、明確な構造的要因が存在します。
最大の分岐点となったのは、セットプレー時の空中戦とセカンドボールの攻防です。平均身長で上回るスウェーデンは、コーナーキックやフリーキックから徹底して日本のゴール前へハイボールを供給。日本守備陣も懸命のクリアを試みましたが、こぼれ球に対するリアクションスピードで一瞬の遅れが生じ、そこを冷酷に突かれました。
さらに、スタメン選手の配置と交代カードのタイミングも議論を呼びました。中盤でのパスルートをスウェーデンの強烈なフィジカルコンタクトで遮断された際、サイドチェンジから素早く裏のスペースを突くプランへの移行に時間を要した点が、反撃の火力を鈍らせる要因となりました。終盤に見せた日本の猛攻は相手ゴールを幾度も脅かしたものの、わずかに枠を外れたシュートの数々が勝負の非情さを物語っています。