レールの上を走る車両たちの進化も止まらない。現在、東海道・山陽新幹線の主力として確固たる地位を築いているのがN700S系新幹線電車だ。床下機器の小型軽量化により、柔軟な編成構成を可能にしただけでなく、停電時でも自力走行できるリチウムイオンバッテリーを搭載。異常時対応能力と静粛性を極限まで高めた完成形といえる。
だが、技術者たちの視線はさらに先を見据えている。東北新幹線区間で試験走行を重ねるALFA-X(E956形)は、将来の営業最高時速360km運転を視野に入れた次世代試験車両だ。先端ノーズの長さを変えた2種類の先頭車を備え、トンネル突入時の微気圧波(いわゆるトンネルドン現象)を極小化する実験を繰り返す。車体の揺れを徹底的に抑え込むフルアクティブサスペンションの採用など、快適性と超高速域の両立へ向けたブレイクスルーがここにある。