日本の一般国道において最も空に近い場所、それが国道292号上に位置する標高2,172mの地点です。この道路は群馬県の草津温泉と長野県の志賀高原をダイナミックに結ぶ「志賀草津高原ルート」の愛称で親しまれており、上信越高原国立公園の核心部を貫いています。
最高地点の目印となっているのが、道路脇の駐車スペースに鎮座する「日本国道最高地点」と刻まれた巨大な自然石の記念碑です。石碑の向こう側には芳ヶ平湿原を見下ろす大断崖が広がり、気象条件が整えば見渡す限りの雲海や遠く富士山、北アルプスの山並みがパノラマとなって眼前に迫ります。初夏の新緑から初秋のダケカンバ・ナナカマドによる鮮烈な紅葉まで、地上では決して見られない圧倒的なスケールの山岳美が展開されます。
かつてこの道は有料道路として開通しましたが、1992年に無料開放されて以来、日本を代表する絶景ドライブコースとしての地位を不動のものにしました。標高2,000mを超える高地でありながら、完全舗装された2車線道路でアプローチできる環境は世界的にも貴重であり、国内外のツーリストが絶え間なく訪れる要因となっています。