交通の要衝としての側面も見逃せない。東日本旅客鉄道株式会社が管轄する日暮里駅は、山手線、京浜東北線、常磐線が交差する大動脈だ。ひっきりなしに行き交う列車の摩擦音とともに、鉄粉や潤滑油の匂いがホーム周辺に漂うのは鉄道街ならではの日常風景と言える。
さらに、近年精力的に推進されている日暮里駅前再開発事業によって、近代的なタワーマンションや商業複合施設が次々と誕生した。ビルの建設によるビル風の発生や換気ダクトの配置変更に伴い、空気の流れが大きく変化したことも指摘されている。周辺住民からの「風向きによって特定の臭気が漂う」といった相談に対し、地元自治体である荒川区役所の環境担当部署も状況の把握と環境調査に乗り出しており、臭気測定や飲食店への適切な排気設備の指導など、きめ細やかな行政対応が続けられている。