映画『リバーズ・エッジ』が突きつける真のテーマとは何なのか。それは「平穏な日常のすぐ隣に横たわる、圧倒的な退屈と死の気配」である。作中の若者たちは誰もが心を病み、居場所を求めて彷徨っている。ハルナが服を脱ぎ捨て己の身を晒す行為は、過剰な自傷行為のようでありながら、実は「自分は生きている」と世界に向けて確認するための悲痛な主張なのだ。
二階堂ふみは、その作品の本質を誰よりも深く理解していた。彼女が選んだ露出は、興行的な話題作りのためなどではなく、岡崎京子の描いた世界観に対する最大の誠実さであり、女優としての矜持だったと言える。