日比谷の森が育んできたのは、単発のワンマンライブだけではない。春から秋にかけて開催される多様な野外音楽フェスティバルは、日本のライブエンターテインメント業界における春の風物詩、あるいは夏の終わりを告げる重要なイベントとして根付いてきた。
東京都の中心に位置しながら、空と緑をダイレクトに感じられる稀有な環境。都市型フェスの先駆けとして、インディーズから大御所まで幅広いジャンルのアーティストが交差し、新しいカルチャーを発信し続けてきた。オープンエアならではの「音漏れ」を楽しむファンの姿も野音特有の光景であり、街全体が音楽を包み込むような温かなコミュニティがそこに存在していた。