ロッテの経営陣を理解する上で避けて通れないのが、「持株会社(ロッテホールディングス)」と「事業会社(株式会社ロッテ)」の二層構造です。一般に「ロッテの社長」と呼ばれるポジションには、グループ全体を統括する持株会社の代表と、日本国内の菓子・アイス事業を率いる事業会社の執行トップという2つの顔が存在します。
グループの最高意思決定者として君臨するのは、ロッテホールディングス代表取締役会長兼CEOの重光昭夫(韓国名:辛東彬 / シン・ドンビン)氏です。昭夫氏は韓国ロッテグループ会長およびプロ野球千葉ロッテマリーンズのオーナーも兼任しており、日韓両国にまたがるグループ全体の総帥として絶対的な権限を握っています。
一方で、国内の菓子事業や食品製造を統括する事業会社「株式会社ロッテ」では、現場オペレーションとブランド戦略を担う執行トップとしてプロパー出身者や外部のプロ経営者が社長を務める体制が定着しています。過去の創業家専横批判を受け、所有(持株会社)と経営(事業会社)の分離を進めることで、企業統治の透明性を高める狙いが鮮明になっています。