地球規模の視点に立てば、この雑穀は単なる栄養源にとどまらない。国際半乾燥熱帯作物研究所 (ICRISAT)は長年、干ばつが頻発する過酷な乾燥地帯を救う鍵としてモロコシ属のポテンシャルを実証してきた。水資源が枯渇しつつある地域でも、わずかな降雨量で力強く育つC4植物特有の光合成効率を誇る。
世界中のアグリビジネス (環境適応型農業)の現場では、化学肥料や大量の灌漑水を必要とする従来の単一栽培から、環境負荷の極めて低い雑穀栽培へのシフトが加速している。土壌を疲弊させず、異常気象にも倒れないタフな作付け体系。これこそが、不安定化する地球環境下で食料安全保障を支える防波堤となる。