デビュー当時の鮮烈な印象は、ともすれば俳優にとって抗いがたい「型」として残ってしまうことがある。特撮ヒーローのレッド役という栄光は、一歩間違えればイメージの固定化という両刃の剣だ。しかし、彼はその過酷なハードルをあっけらかんと飛び越えてみせた。
ここ数年の出演作を振り返れば、その役柄の振り幅に目を見張る。甘いルックスを全面に出したラブコメディから、人間の業を描いたシリアスなサスペンス、さらには癖のあるトリックスターまで。役ごとに発声のトーンや歩き方、視線の揺らぎすら自在に変えてみせる柔軟性は、スクリーン越しにも恐ろしいほどの説得力を放っている。