世界のパワーバランスは、かつてない緊張状態にある。米国の通商政策は自国第一主義を一層強め、関税措置や安全保障政策の見直しが同盟国にも激震を走らせている。ドナルド・トランプ政権の強硬な外交姿勢は、多国間協調を前提としてきたグローバルサプライチェーンに抜本的な再考を迫る。
機能不全が指摘されて久しい国際連合の場でも、大国間の拒否権合戦によって抜本的な和平合意形成は難航を極める。紛争の長期化や資源価格の乱高下は、もはや遠い海の向こうの出来事ではない。国際政治学の知見を踏まえ、対立の構図と各国の国益がぶつかり合うポイントを複眼的に把握する姿勢が不可欠だ。