埼玉県内の高校受験において、さいたま市立浦和高校の一般入試倍率は例年1.5倍から2.0倍前後という極めて高い水準で推移しています。県立トップ校である県立浦和高校(男子校)の倍率が概ね1.2〜1.4倍程度で落ち着く年が多いことと比較しても、その人気の過熱ぶりは際立っています。
受験教育関係者の分析や現場の声を総合すると、この突出した人気には明確な3つの構造的要因が存在します。
第1に、「公立難関共学校」としての希少価値です。埼玉県内の公立最上位層は、伝統的に県立浦和(男子校)、浦和第一女子(女子校)、大宮(共学校)という「御三家」が牽引してきました。しかし、現代の中学生や保護者の間では「多様性を重んじる共学環境で高校生活を送りたい」というニーズが一段と強まっています。共学トップの選択肢として大宮高校と並び、都心へのアクセスが良い文教都市・浦和に位置する市立浦和に優秀層が殺到する構図が定着しています。
第2に、2007年のさいたま市立浦和中学校開校に伴う中高一貫化の相乗効果です。中高6年間を通じた系統的なカリキュラムの導入により、進学実績が目覚ましく向上しました。高校から入学する生徒(高入生約160名)と、中学入試を突破した高い思考力を持つ内進生(約80名)が互いに刺激し合う学習環境が、校内全体の学力水準を押し上げています。
第3に、「文武両道」を絵に描いたようなブランド力です。全国高校サッカー選手権で通算4回の優勝を誇るサッカー部をはじめ、各部活動が活発でありながら、国公立大学や難関私立大学への現役合格率が高いという実績が、保護者層から「最も理想的な公立校」として全幅の信頼を獲得しています。