店の歴史は古く、創業は幕末の安政3年(1856年)にまで遡る。170年近くもの間、時代の荒波を越えて継ぎ足されてきた秘伝のタレと技は、数多くの文人墨客を魅了してきた。中でも近代日本文学を代表する文豪・太宰治をはじめとする多くの文化人が三島の地に立ち寄り、この味わいに感銘を受けたという記録やエピソードが今なお語り継がれている。
時代が変わろうとも変わらない手仕事の美学。店内に足を踏み入れると、木造建築の重厚な佇まいと香ばしい薫煙が交差し、まるで幕末や明治の時代へとタイムスリップしたかのような錯覚を覚える。歴史の重みが醸し出す独特の佇まいこそ、他店には真似できない唯一無二の価値である。