なぜ昔から「交際3年」「結婚3年」は破局や浮気の危険水域とされるのでしょうか。この問いに対して、現代の進化心理学および脳神経科学は明確な回答を提示しています。
人が恋に落ちた初期段階では、脳内でフェニルエチルアミン(PEA)やドーパミンといった興奮系の神経伝達物質が過剰に分泌されます。相手の欠点が見えなくなる「恋の盲目状態」を作り出すこの熱狂的な化学反応は、生物学的に約18か月から3年(最長でも36〜48か月程度)で受容体の感受性が低下し、分泌が平常に落ち着くことが数々の学術研究で実証されています。
つまり、「3年目」とは愛情が冷めたのではなく、「興奮を伴う恋愛感情」から「穏やかな信頼と愛着」への脳内システムの移行期にあたります。このホルモン分泌の構造変化を理解していないと、「相手への気持ちがなくなったのではないか」「外の世界にもっと刺激的な出会いがあるのではないか」と錯覚し、浮気や別れを選択してしまう危険性が跳ね上がるのです。