三浦春馬の表現者としての真骨頂を語る上で欠かせないのが、舞台における破格のパフォーマンスです。劇団☆新感線の『ZIPANG PUNK〜五右衛門ロックIII』などで見せた身体能力と殺陣の美しさは、演劇ファンの間でも語り草となっていました。
その中でも金字塔として輝くのが、ブロードウェイミュージカルの日本版『キンキーブーツ』(2016年・2019年)におけるドラァグクイーン・ローラ役です。本場ニューヨークでレッスンを重ね、約12センチのハイヒールを履きこなして繰り出されるパワフルなダンスと、圧倒的な声量を誇るソウルフルな歌声は、劇場の観客を総立ちにさせました。
堂々たる佇まいの裏にある繊細な孤独や愛への渇望を見事に表現した彼のローラは、日本ミュージカル史に残る名演として絶賛されました。ブロードウェイのクリエイティブチームからも惜しみない賛辞が送られたそのパフォーマンスは、彼の妥協なき挑戦心の象徴です。