映画界での成功にとどまらず、彼が情熱を注ぎ込んだのがミュージカル演劇の世界だった。ブロードウェイミュージカル『キンキーブーツ』のドラァグクイーン・ローラ役は、日本のエンターテインメント史に燦然と輝く代表作となった。
高いヒールを履き、華やかなメイクを施したローラの横顔。それは妖艶でありながら、誰よりも深い孤独と誇りを湛えていた。スポットライトが真横から当たるとき、鍛え上げられた肉体のシルエットと相まって、舞台上の空気を一変させる魔力があった。力強く歌い上げる瞬間も、静かにピアノの前で佇むバラードの瞬間も、その横顔には観客を惹きつけて離さない求心力が満ちていた。