ブランドの根底に流れる哲学を語る上で、創業者のMikkel Bjergsø(ミッケル・ビャーグソー)の存在は欠かせない。元高校の数学・物理教師だった彼が、自宅のキッチンで始めた小さな実験。それがやがて世界のビールシーンを揺るがすムーブメントへと膨らんでいった。
Mikkeller(ミッケラー)の最大の特徴は、自前の大規模な醸造所を構えない「ファントムブルワリー(Gypsy Brewery)」というスタイルを確立したことにある。世界各地の醸造所設備を借り受け、自らのレシピとアイデアを持ち込んで最高峰の液体を仕込む。設備投資に縛られない自由な発想が、従来のクラフトビール産業(Craft Beer Industry)に強烈なカウンターパンチを浴びせ、停滞していた市場に前例のないクリエイティビティを吹き込んだのだ。