兄の献身に応えるべく、弟が選んだ道は「税理士」という超難関資格だった。日本税理士会連合会が管轄する税理士試験は、合格率が10〜15%程度にとどまる国家資格屈指の狭き門だ。働きながら数年にわたり複数科目を合格しなければならない、極限の持久戦である。
途中で挫折する受験生が後を絶たない中、弟は見事に難関を突破した。合格を報告された瞬間、横山は人目をはばからず涙を流したという。兄が流した汗と、弟が削った睡眠時間。その2つが結実した奇跡の瞬間だった。現在、弟は都内の大手税理士法人で確固たるキャリアを築いており、兄から託されたバトンを自らの力で確かな未来へと変えている。