Q1:僧帽弁形成術と置換術のどちらになるかは、手術前に必ず分かりますか?
A1:術前の経食道心エコーやCT検査で修復可能かどうか高精度に予測できますが、最終的な確定診断は術中に直接弁の状態を確認して下されます。熟練した外科医は極力「形成術」を目指しますが、弁尖の破壊や重度の石灰化によって長期耐久性が見込めないと判断された場合は、患者の安全を最優先して術中に「置換術」へ切り替える旨の事前同意を取るのが通例です。
Q2:手術後の社会復帰や仕事復帰にはどれくらいの期間が必要ですか?
A2:術式や個人の回復力によって異なります。MICSやロボット支援手術の場合、退院後2〜3週間程度でデスクワークへの復帰が視野に入ります。従来の胸骨正中切開開胸手術の場合は、切開した胸骨が骨融合するまでに約2〜3ヶ月を要するため、重い荷物を持つ作業や激しい運動は制限されますが、事務作業等であれば退院後1ヶ月程度で復帰するケースが一般的です。
Q3:形成術を受けた後、弁の逆流が再発することはありますか?
A3:形成術後の再手術率は年間約1%未満とされ、多くの患者で10年〜20年以上にわたり良好な状態が維持されます。ただし、結合組織の脆弱性や加齢に伴う新たな病変によって、ごく稀に再逆流が生じることがあります。そのため、術後も年1回程度の定期的な心エコー検査を生涯にわたって継続することが推奨されます。