これらすべての動きの背後には、ムハンマド・ビン・サルマーン皇太子の強烈なリーダーシップがある。自らもアニメやゲームの熱心なファンとして知られる皇太子は、若年層の人口が過半数を占めるサウジにおいて、ポップカルチャーこそが若者のエネルギーを前向きな経済活動へと導くカギだと見抜いていた。
皇太子が設立したミスク財団を筆頭に、国を挙げたコンテンツ産業への巨額投資が続く。それは自国の経済多角化のみならず、国際社会における国家ブランドを高める洗練された文化外交の手段でもある。日本企業にとっても、資金力と巨大な市場、そして情熱を持つサウジとの提携は、次なる成長を切り拓く千載一遇の好機となっている。