ネットスラングとして定着してしまった「ベクれてる」という言葉は、放射性物質が放射線を出す能力を表す単位「ベクレル(Bq)」に動詞化の接尾辞を付けた俗語です。放射能に汚染されている、あるいは放射性物質が付着・混入している状態を揶揄・警戒するニュアンスで用いられました。
この言葉が広く知れ渡るきっかけとなった元ネタは、2011年3月の福島第一原発事故後、当時俳優として活動していた山本太郎氏がTwitter(現X)に投稿した発言です。原発事故の危機感を強く訴えていた同氏は、食品や土壌の汚染リスクを主張する文脈で「ベクれてる」という表現を使用しました。
当時、日本中が目に見えない放射線への恐怖に包まれていたことは事実です。しかし、公の影響力を持つ著名人が、科学的な検証や基準値の議論を飛び越え、侮蔑的とも受け取れる俗語でリスクを煽った行為は、瞬く間にネットユーザーや専門家から危険視されることとなりました。