1982年4月、ふたりは静かに結婚式を挙げた。交際が表沙汰になることを避けるため、当時のデートは主に達郎の自宅アパートや深夜のスタジオ、あるいは深夜の映画館で行われていたという。
多忙とプレッシャーで音楽活動への復帰に迷いを抱えていたまりやに対し、達郎がかけた「君は自分で曲を書くべきだ。裏方に回ってもいい、僕が音を作るから」という言葉が、彼女の結婚への決意を決定づけた。アイドル歌手から本格的なシンガーソングライターへの転身を完璧にサポートするという覚悟。それは単なる恋愛感情を超えた、生涯をかけた音楽的契約でもあった。