実際に大学院へ通う社会人が直面するのは、極限のタイムマネジメントです。都内の専門職大学院でMBAを取得した30代後半のIT企業マネージャーは、手記のなかで当時の過酷な生活を振り返っています。
「平日は20時まで働き、そこから深夜1時までケーススタディの分析とグループ課題のオンライン会議。土日は朝から夕方まで講義を受け、日曜夜に翌週のレポートを提出する。2年間、完全な休日は1日もありませんでした」
現場取材から浮き彫りになるのは、「仕事・学業・家庭」のトリレンマです。特に育児や介護と重なる年代では、配偶者や家族の全面的なバックアップがなければ完走は困難を極めます。課題の重圧や職場の突発的なトラブルによって精神的・肉体的に追い詰められ、休学や中退を選択する社会人学生は全体の1割前後に達します。