彼が芸能界へ足を踏み入れたきっかけは、まさにこの「ブリキのジョーロ」で起きた偶然の一コマだった。当時、中学生だった彼の実家店舗で、瀬戸朝香が主演を務めるテレビドラマのロケが行われたのである。
ロケの現場を見学していた少年・勝地涼の佇まいに目を留めたのが、現場に同行していた芸能プロダクション「フォスタープラス」の担当者だった。異彩を放つその原石感に見初められ、そのままスカウトされたというエピソードは、ファンの間でも語り継がれる有名な話だ。母親が情熱を注いで作った美しい店がなければ、今日の役者・勝地涼は誕生していなかったかもしれない。