ひさご亭のメニュー表は、町中華らしい王道のラインナップが並びます。ラーメン、タンメン、チャーハン、中華丼など多彩ですが、訪れる常連客の過半数が注文する鉄板の組み合わせが「タンメン」と「ジャンボ餃子」のセットです。
なぜラーメンではなくタンメンなのか。その理由は、計算し尽くされたかのような味覚の補正作用にあります。ひさご亭のジャンボ餃子は前述の通り濃厚で甘みが強いため、何個か食べ進めると口の中が濃厚さで満たされます。そこに、シャキシャキに炒められたキャベツやもやし、豚肉の旨味が溶け出した、あっさりとしつつも滋味深い塩味のタンメンスープを一口含むと、口内の甘みが心地よくリセットされるのです。
「熱々の塩タンメンの野菜を頬張り、香ばしく甘いジャンボ餃子を齧り、スープで流し込む」――この三角食べのループこそが、多くのファンを魅了してやまない至高の食体験です。麺類やご飯ものも通常盛りでしっかりとしたボリュームがあるため、2人以上で訪問する場合は「麺類各1杯+餃子1皿をシェア」という頼み方が、無理なく美味しく完食できる理想のバランスと言えます。