日本の芸能ジャーナリズムにおいて、この暴行事件は一つの大きな転換点だった。伝統芸能のスターという圧倒的な表の存在と、夜の街を侵食していた裏の勢力。二つの世界が激突したスキャンダルは、あらゆるメディアにとって最大の売り物となった。過熱する週刊誌報道は連日、関係者の周辺を張り込み、無数の記事を量産した。
あれから長い時間が過ぎた今もなお、ジャーナリストたちが彼の現在地を追い続けるのはなぜか。それは「実刑判決を受け、名前と顔写真が全国に広がった人間が、その後の人生をどう構築できるのか」という問いがそこにあるからだ。デジタルタトゥーが永遠に残る時代において、過去と向き合いながら生きることの過酷さ。メディアは自らが加熱させた事件の「その後」を記録し続ける義務を負っているのかもしれない。