舐達麻を語る上で欠かせないのが、彼らが掲げるレーベル・集団の名称「APHRODITE GANG(アフロディーテギャング)」です。ギリシャ神話の愛と美の女神「アフロディーテ」の名を冠したこの言葉には、ストリートの過酷な日常の中で仲間同士の絆と美学を貫くという強いメッセージが込められています。
グループ名である「舐達麻」の由来は、結成初期にメンバーが目にしたサブカルチャー誌『実話ナックルズ』に寄稿していたライター「舐めダルマ親方(本名・島本慶氏)」の名前にインスピレーションを受けたものです。一度聴いたら忘れられない強烈なインパクトを持つ名前は、アンダーグラウンドシーンで瞬く間に浸透していきました。
彼らの原点は、埼玉県北部の熊谷・深谷エリアでの少年時代にあります。暴走族や非行少年グループとして過ごす中で、2009年にオリジナルメンバーの1.0.4(トシ)が逃走中の事故により19歳の若さで命を落とすという悲劇に見舞われます。この痛切な別れを機に、仲間たちは「トシの生きた証を音楽として残す」ことを誓い、舐達麻としての本格的な音楽制作に身を投じることになりました。
また、メンバーの体を埋め尽くす緻密な刺青・タトゥーも彼らのアイコンです。和彫りと洋彫りが融合したデザインは、単なる威嚇ではなく、自らの人生の軌跡と二度と後戻りしない決意を刻み込んだ身体表現として、ファンの間でリスペクトを集めています。