「適当」の本来の意味とは?真逆の「いい加減」になった理由と使い方

「適当」の本来の意味とは?真逆の「いい加減」になった理由と使い方

「適当」の本来の意味とは?真逆の「いい加減」になった理由と使い方について押さえておきたい 理由を厳選して解説いたします。

言葉の本来の成り立ちを紐解くと、適当の語源・由来は極めて論理的です。「適」は「かなう・ぴったり当てはまる」を意味し、「当」は「あたる・相当する」を意味します。つまり、2つの漢字が重なることで「要求や基準に対して過不足なくぴったり合致している状態」を指す漢語として成立しました。

では、なぜこれほど肯定的な意味を持つ語が、「意味がいい加減」という真逆のニュアンスを帯びるようになったのでしょうか。国語辞書編纂者や言語学者の分析によると、その現代語への変化の経緯には「日本特有のコミュニケーション文化」が深く関係しています。

もともと日本では、「適当に塩を振る」「適当なところで切り上げる」といった形で、「各自の判断でちょうどよい塩梅(あんばい)にする」という意味で使われていました。しかし、この「個人の裁量に任せる」という性質が、受け手側の主観によって「厳密な指示がない=手を抜いて構わない」「その場しのぎで適当にあしらう」という解釈を生み出しました。高度経済成長期から昭和後期にかけての俗語化を経て、「無責任・ちゃらんぽらん」というネガティブな用例が日常会話に定着したとされています。

山口 彩花
著者

山口 彩花

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。