世界一目が小さい人は実在?ギネス記録の真相と画像の正体を徹底追跡

世界一目が小さい人は実在?ギネス記録の真相と画像の正体を徹底追跡

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では、なぜ「世界一目が小さい人」として特定人物の写真や画像が検索エンジンやSNSでこれほどまでにヒットするのでしょうか。編集部が過去10年以上にわたるネットミームの拡散経路を追跡したところ、主に3つの異なる情報源が意図的・偶発的に混ざり合って定着したことが判明しました。

1つ目の決定的な発端は、2016年に世界中で大々的に報じられた「パスポート申請写真のAI誤認事件」です。ニュージーランド在住の台湾系男性リチャード・リー(Richard Lee)さんがオンラインでパスポートの更新手続きを行った際、提出した顔写真に対して政府の顔認識システムが「目が閉じられています」というエラーメッセージを出力し、申請を自動却下しました。男性は目が細めの東洋的な顔立ちでしたが、しっかりと目を開けて撮影していました。この出来事はアルゴリズムの人種的偏見(バイアス)を示す技術的ニュースとしてBBCやCNNなど各国の主要メディアで報じられたのですが、後に海外掲示板Redditや面白系バイラルメディアによって文脈が切り落とされ、「目を閉じていると認識されるほど目が小さい男性」という都市伝説的なネタとして独り歩きを始めました。

2つ目は、画像編集ソフトや生成AIを用いたデジタル加工です。2010年代半ばからPhotoshopで極端に目を縮小させたコラージュ画像が「世界一シリーズ」としてYouTubeのサムネイル等に乱用されてきました。2026年から2026年にかけては、画像生成AIの急速な普及により、皮膚の質感や眼瞼の陰影まで不自然さのない「実在しない極端に目が小さい人物のポートレート」が量産され、一般ユーザーが本物のスナップ写真と見分けることが極めて困難になっています。

そして3つ目が、後述する医学的な疾患を抱えた患者の臨床写真やドキュメンタリー番組のキャプチャ画像が無断で転載され、刺激的な見出しとともに拡散されているケースです。センセーショナリズムを煽るまとめサイトがこれらを同列に扱った結果、「奇妙な写真」だけが一人歩きする構造が作られました。

池田 達也
著者

池田 達也

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。