水道水を不用意に口にすることで引き起こされる最大の脅威は、水系感染症だ。赤痢、コレラ、A型肝炎、クリプトスポリジウムなど、汚染された水に含まれる病原体は多岐にわたる。一度感染すれば高熱や激しい脱水症状を引き起こし、せっかくの滞在計画がすべて吹き飛んでしまう。
ここで見落としがちなのが、直接水道水を飲まない場面での「隠れた露出リスク」だ。例えば、レストランで出されるジュースに入っている「氷」、生野菜サラダを洗った際の水、ホテルでの歯磨きやうがい、さらにはシャワーの際に誤って口に入った水滴すらも感染源となり得る。渡航先の衛生レベルが不明な場合は、こうした細かな場面にまで神経を尖らせなければならない。