地理を学ぶ上で多くの人が混乱しやすいのが、「大陸」と「大州(州)」の定義のズレです。日常会話では同義語のように扱われがちですが、学術的・国際的には明確な境界が存在します。
「大陸(Continent)」が海面から突き出た広大な地形(陸塊そのもの)を指す物理用語であるのに対し、「大州(Inhabited World / Region)」は陸塊に加えて周辺の島々や文化・歴史的背景を内包した人為的・政治的な地域区分を指します。
世界の大州区分は一般的に以下の6つに分かれます。
- アジア州(東アジア、東南アジア、南アジア、中央アジア、西アジア)
- ヨーロッパ州(西欧、東欧、北欧、南欧)
- アフリカ州
- 北アメリカ州
- 南アメリカ州
- オセアニア州(オーストラリア大陸+ポリネシア、メラネシア、ミクロネシアの島々)
物理的なユーラシア大陸は、文化・歴史・地政学的な要因から「アジア州」と「ヨーロッパ州」の2大州に分割されます。その境界線はウラル山脈、カスピ海、黒海、コーカサス山脈付近と規定されています。
一方、オリンピックのシンボルマークである「五輪マーク」が表現する「世界5大洲」は、ヨーロッパ、アジア、アフリカ、オセアニア、アメリカ(南北を統合)の5つです。定住する人類コミュニティが存在しない南極大陸は五輪の5大洲から除外されているのが決定的な相違点です。