湿球温度とは?生存限界「35度の壁」とWbgt熱中症リスクの真実

湿球温度とは?生存限界「35度の壁」とWbgt熱中症リスクの真実

湿球温度とは?生存限界「35度の壁」とWbgt熱中症リスクの真実に関する疑問や疑問点をわかりやすくまとめました。詳細を読もうことができます。

私たちが日常会話で「現在の気温」と呼んでいるものは、専門用語で乾球温度(かんきゅうおんど)といいます。これは直射日光を遮った状態で、通常の温度計が空気そのものの熱を感知した数値です。

対して湿球温度とは、感温部(球部)を水で湿らせたガーゼなどで包み、空気を吹き当てて水分を蒸発させた状態で計測される温度を指します。水が液体から気体に変化するとき、周囲から熱を奪う「蒸発熱(気化熱)」が発生します。空気が乾燥していれば水は勢いよく蒸発して温度が大きく下がりますが、空気が湿っていれば蒸発が進まず、温度はあまり下がりません。この乾湿球湿度計の原理を利用して、湿球温度は測定されます。

また、混同されやすい指標に「露点温度(ろてんおんど)」があります。これら3つの関係性を整理すると以下の通りです。

・乾球温度(通常気温):空気が持っているそのままの熱エネルギーを示す温度。
・湿球温度:水分の気化熱によって限界まで冷やされたときの温度。
・露点温度:空気をそのまま冷やしていき、水蒸気が結露し始める温度(飽和水蒸気量に達する温度)。

空気が完全に水蒸気で満たされた「相対湿度100%」の状態になると、水分の蒸発が一切起きなくなるため、乾球温度=湿球温度=露点温度という関係が成立します。乾燥している環境では「乾球温度 > 湿球温度 > 露点温度」の順に数値が低くなります。乾湿計と乾湿計湿度計算表を組み合わせることで、乾球温度と湿球温度の差(乾湿球較差)から相対湿度を正確に割り出すことが可能です。

池田 達也
著者

池田 達也

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。