式秀部屋を語る上で避けて通れないのが、2026年8月に全国的なニュースとなった「所属力士9名による集団脱走騒動」です。当時、部屋に所属していた力士の半数以上が宿舎を抜け出し、日本相撲協会のコンプライアンス委員会へ直訴するという前代未聞の事態に発展しました。
当時の報道や関係者の証言を総合すると、騒動の直接的な引き金となったのは師匠である式秀親方の指導ではなく、おかみさんによる生活管理の行き過ぎにありました。親方が持病の治療や体調不良で部屋を留守にする期間が増えた際、おかみさんが部屋の運営を主導するようになり、以下のような過剰な統制が行われていたとされています。
- 力士個人のロッカーや私物の無断検閲
- グループLINEを用いた24時間体制の過干渉な行動報告の義務付け
- 違反行為に対する威圧的な叱責や精神的なプレッシャー
日本相撲協会による調査の結果、暴力行為そのものは確認されなかったものの、モラルハラスメントに該当する不適切な言動があったとして、師匠およびおかみさんに対して厳重注意と業務改善の指導が行われました。
気になる「おかみさんの現在」ですが、騒動後は相撲協会の指導を真摯に受け入れ、力士たちの日常生活への直接的な過干渉を大幅に縮小させました。現在は食事の手配や事務作業などの後方支援に専念し、力士の生活指導や稽古の現場には親方が直接目を光らせる体制へと完全移行しています。現場の風通しは大幅に改善され、脱走騒動のような深刻な内部対立は完全に沈静化しています。