日本との関係性にも構造変化が起きている。これまでの「原油を買う顧客」と「車や機械を売るベンダー」という単体構造は崩れつつある。現在、日本企業に求められているのは、脱炭素技術、水処理、次世代医療、アグリテックといったハイテク分野での共同実証と協業だ。
商機が拡大する一方で、参入の壁も存在する。スピード感の不足や意思決定の遅さは現地での致命傷になりかねない。中東市場は欧米並みのスピード感でマーケットが動くため、日本の本社主導による慎重すぎるプロセスはチャンスを即座に逃す原因となる。現地の合弁相手や現地法人への大胆な権限移譲が、成功を左右するカギを握っている。