本作の大きな魅力の一つが、2026年の視点から振り返っても極めて豪華な俳優陣のキャスティングです。4人の脱獄囚を演じた俳優たちのアンサンブルは、回を重ねるごとに強固な絆を生み出しました。
元暴力団構成員で不器用ながら情に厚い河島龍之介を演じたのは塚本高史。家族を愛しながらも運命に翻弄される哀愁漂う男を見事に体現しました。元ホストで要領が良く仲間を和ませる滝本空哉役にはKAT-TUNの上田竜也が抜擢され、体を張ったアクションと人間味あふれるキャラクター性で新境地を開拓しています。
そして特筆すべきは、冤罪で収監された気弱な青年・加賀美瞬役を演じた菅田将暉です。当時18歳だった菅田将暉は、過酷な逃亡劇の中で恐怖と絶望に怯えながらも、仲間との触れ合いを通じて成長していく繊細な心の機微を驚異的な表現力で演じ切りました。後の日本アカデミー賞最優秀主演男優賞へと続く圧倒的な才能の原点が、この『ランナウェイ』に刻み込まれています。
さらに、彼らを冷徹に追い詰めながらも事件の裏にある不正に気づいていくベテラン刑事・柳川孝太郎役を名優・渡哲也が重厚に演じ、物語に圧倒的な深みを与えました。若手警視役の千葉雄大など、脇を固める面々の瑞々しい演技も見逃せません。