「異次元の少子化対策」と銘打たれて策定された「こども未来戦略」は、児童手当の所得制限撤廃や支給期間の高校生年代までの延長など、給付面での大幅な拡充を打ち出した。共働き世帯への育児休業給付の引き上げなど、若い世代の経済的不安を和らげるメニューが並ぶ。
問題はその莫大な財源だ。政府は徹底した歳出改革を前提としつつも、公的医療保険に上乗せして徴収する「子ども・子育て支援金制度」を導入した。これにより、実質的な国民負担増が生じる構図となり、「支援金を配るために保険料を上げるのでは意味がない」という批判が噴出。子育て支援の充実と現役世代の負担増という矛盾が、国民の不信感を招く火種となった。