ソロパートの録音中、音響エンジニアたちを困惑させる予期せぬトラブルが発生した。マイクを通したスピーカーから、シャリシャリという奇妙な金属音が聞こえ始めたのだ。何度テイクを重ねてもノイズが消えない。スタジオ内にピリッとした緊張感が走った。
原因を作っていたのは、まさにシンディ・ローパー自身だった。彼女が身につけていた大量の首飾りやイヤリング、チェーンが、歌うたびに首元でジャラジャラとぶつかり合っていたのだ。プロデューサーから指摘されると、彼女は照れ笑いを浮かべながら、その場で大量のアクセサリーを手際よく外し、スタジオの床へ放り投げた。その飾らない素顔と茶目っ気が、張り詰めていた現場の雰囲気を一瞬で和ませたのだった。